こんにちはウシキです
Miraieelの開発を通して会計への関心、
特に管理会計への興味・関心が非常に強まりました
『現場が動き出す会計 ―人はなぜ測定されると行動を変えるのか』をアウトプットさせていただきます
良書です
管理会計システムの二面性
財務会計は全ての企業に義務付けられておりますが、
それとは別に、企業ごとに自由に設計できる管理会計があります
財務会計は主に過去の実績を表すことに対して、
管理会計は未来をつくる会計と捉えることができます
何のために、何を測定し、どのように表現するか
それは企業の数だけ存在することでしょう
すべての管理会計システムは、2つの機能を同時にもってしまう。
情報システムとしてだけ機能してほしいと思っても、影響システムとしての機能を排除できないことが多いのである。
否応なしに二面性をもつ
当然ですが、測定そのものはあくまでも手段であって、
本来の目的は、測定した情報からどのような行動に結びつくかといった
影響システムとしての側面です
経営の仕組みづくり
それでは、経営における管理会計の役割とは何でしょうか
経営の本質は、「他人を通して事をなす」ことにある。現場の人々(大勢の人々)に「企業にとって望ましいことをきちんと実行してもらうこと」が経営の本質なのである。
(1) 部下に仕事全体の方向を指し示す
(2) 部下が仕事をしたくなる、やりやすくなる環境を整備する
(3) 部下自身が仕事に取り組むプロセスを刺激する、応援する
あらためて、影響システムの大切さを考える
(1)は組織の戦略を決めてきちんと示すこと、
(2)は組織構造や情報システム/影響システムといった仕組みづくり
(3)がリーダーシップ
にそれぞれあたります
管理会計はトップの「リーダーシップ」と同様に重要な「仕組み」といえるでしょう
会計を武器に
せっかく考えたものも現場に浸透しなくては意味がありません
本書の中では測定の罠や負の要素もたくさん書かれておりますが、
それでも管理会計を用いないという結論には決してならず、
現場を想像した設計と実際の運用に基づくフィードバックを適切に行うことで
企業にとっての強力な武器になり得るとしております
管理会計に限定していえば、現場想像力とは、「こう測定すると、人の行動はこう変わる」という因果律の蓄積である。その因果律を自分の身体に染み込ませるために、人間という存在に対する理解の蓄積、データと現実の突き合わせの経験の蓄積という、2つの蓄積が重要となるのである。
現場想像力への王道
やはり答えは常に現場にあるのだと思います
全てのステークホルダーに対して最高の結果を出すことが
経営者に与えられた使命でもあり
管理会計が達成でき得ることなのではないでしょうか
人はなぜ測定されると行動を変えるのか
企業や組織にとって何か特効薬のようなものが存在するのではなく
あくまでも人が価値を生み出している以上
いかに行動を変えるかということだと思います
アメーバ経営や日本電産の事例も紹介されていて
ためになる一冊ですので
ぜひ読まれることをオススメします
- 管理会計
- (情報システムと)影響システム
- 現場想像力
最近読んでよかった本
1位『現場が動き出す会計 ―人はなぜ測定されると行動を変えるのか』
2位『企業の社会的責任とは何か?』
3位『経営者になるためのノート』
4位『韓非子—強者の人間学』
5位『社長の心得[増補版]』
10位『海賊とよばれた男(上)』
品川区の公園にデカいカブトムシがいました!